マスターピース コダチ グラディウス 青の洞窟（趣味文オリジナル）

夢のコラボレーションが趣味文だけの特別仕様に

「マスターピース コダチ」は、台湾ブランド・ペンラックスの精巧かつ秀麗な軸と、日本が世界に誇るペン先職人・長原幸夫さんによる小太刀ニブを掛け合わせた万年筆。ペンラックスのケヴィン・スー社長が長原さんに直接依頼し、このコラボレーションは誕生しました。
ペンラックスは1999年に創業した台湾のブランドです。当初はOEM（委託企業が自社ブランドで販売する製品の製造のみ行うこと）やODM（委託企業のブランドの製品を、設計から生産まですべて行うこと）を行っていましたが、2015年にその経験を生かして自社ブランドを誕生させました。ブランドを特徴付けるのは鮮やかな色彩の軸と高品質な設計。アクリルを中心としたマーブル模様の軸などを使い、あでやかな筆記具を製作しています。そしてOEM及びODMで培った技術を用い、ほとんどの部品を自社工場で作り上げたペンの精緻な設計も光ります。本作で用いられている吸入機構もブランド独自の設計で作られています。
ペン先を製作する長原幸夫さんは、大手万年筆メーカーで約20年ペン先職人として活動した後、2020年にザ・ニブ・シェイパーとして独立しました。父の宣義さんは「長刀研ぎ」を現代に復活させた人物としても有名です。今回採用している「小太刀研ぎ」ペン先は、万年筆をより身近に使ってほしい、という想いから生まれました。父・宣義さんの「長刀」は家で飾りとして尊ばれるような刀ですが、「小太刀」は懐に入れて持ち歩く刀として使ってほしいという願いが込められています。字幅はM,Fの2種をラインアップしました。
趣味文コラボでこの度採用した軸は、イタリア・カプリ島の青の洞窟をイメージしています。アクリル軸を何層にも重ねた素材は、製作だけで数か月を要するほど手の込んだもの。ペンラックスらしさ溢れる美軸と、至高のペン先職人・長原幸夫さんによる小太刀ニブの見事な融合をぜひ、お楽しみください。

小太刀ニブは、漢字のトメ、ハネ、ハライが書きやすいのが特徴です。ペンを寝かせると太い線、立てると細い線が書きやすい仕様。字幅はM,Fをラインアップします。
また、すべて字幅Bのペン先から削り出すため、ペン先の刻印はすべてBと表記されています。

字幅 M：限定7本

字幅 F：限定5本

ペンの軸は、何種類もの青いアクリルを重ねて削り出しています。見る角度によってさまざまな青をお楽しみいただくことができます。

ゴールドのキャップリングには「PENLUX」と扇状の模様を浮き彫りしています。扇状の模様は、小太刀ニブを使った時の筆跡をイメージして作成。美しく、華やかな印象を与えています。

胴軸には「PENLUX×NAGAHARA」の刻印があります。「マルターピース コダチ」シリーズのみにあしらわれる、特別なものです。そして趣味文コラボモデルでは、その脇にシリアルナンバーも刻印しました。「001」から「020」までの通し番号が入っていて、まさに世界に1本だけのモデルを手にすることができます。

『趣味の文具箱』副編集長　小泉翔一 
「マスターピース コダチ」が誕生した際、広島・呉にて、長原幸夫さんとペンラックスのケヴィン・スー社長との対談が行われました。その際に長原さんがまるでわが子を慈しむかのように、優しい笑顔でコラボモデルのお話をしてくださったのを覚えています。自らの名前が刻印された万年筆は初めてということで、深い感慨に浸っていました。そしてスー社長は、長原さんを世界有数のペン先職人として以前から尊敬していて、念願叶って誕生したモデルへの期待に溢れていました。
今回の趣味文オリジナル万年筆を実際に使ってみれば、18金ペン先の軟らかさはもちろん、文字をひたすら書きたくなるような、なめらかでメリハリのある書き味に圧倒されます。より太く、強弱を付けたい方にはMがおすすめですし、少し細めが好き、という方にはFもあります。
幾層にも積み重なった青軸も秀逸です。見る角度によってさまざまな表情を見せる青は、書く喜びをさらに増してくれるに違いありません。特別にシリアルナンバーも刻印した万年筆との、至福の時間を味わってみてください。